「眼科の先生にコンタクトについて怒られた」というのは、じつはかなりありがちなエピソードだ。
ありがちとはいえ、怒られたことには軽く受け止めるべきでない深刻な理由がある。
例えば、コンタクトやカラコンはペースメーカーと同じく「高度管理医療機器(使用を間違えると生命と健康に重大な影響を与えるリスクがある機器)」のクラスに指定されていることを知らない人も多いはずだ。
今や店舗や通販、どこでも買えるコンタクトや、ファッションアイテムとして位置付けられるカラコン。
今回あなたが眼科の先生に怒られた大きな理由は、私たち現代人のコンタクトレンズに対する健康意識が薄れつつある事実にこそある。
当記事では、あなたがコンタクトの使用で眼科医に怒られた理由と対策、そして実際にコンタクトで怒られた人々のエピソードなどを紹介している。
コンタクトで眼科に怒られた理由
コンタクトの使用で眼科に怒られた人は、まずその理由を詳しく知っておくべきだ。
コンタクトレンズで眼科医に怒られるありがちな原因をいくつかまとめた。
- ネット通販で買ったから
- カラコンを使っているから
- 1DAYのコンタクトを何日も使ったから
- ハードコンタクトの洗浄や交換を怠ったから
- 定期健診に行かなかったから
上記いずれかに指摘された原因があれば、その理由を自身の目の健康のために詳しく知っておこう。
ネット通販で買ったから
眼科以外で購入したコンタクトレンズを使用していると、先生に怒られてしまう。
眼科で処方されるコンタクトは、「高度管理医療機器」として厚生労働省で承認された安全な製品だ。
※参考:コンタクトレンズ承認基準の制定について/厚生労働省
しかし、ネット通販で購入したコンタクトの多くにはその保証がない。これが眼科に怒られる理由だ。
一概には言えないがネット通販では、承認基準を満たさない粗悪なコンタクトだったり、自身の目に合っていないものだったりを買ってしまう恐れがある。
- 酸素透過度が低いものや、強度の低い製品
- 自身の視力と度数が合わない製品
- 眼球の形とカーブが合わない製品
一般消費者が上記を判断することは難しいため、問題がある製品を買って使い続けてしまうリスクがある。
その結果、視力低下や目の疲れなどのトラブルが発生する。最悪の場合だと、アレルギーや感染症など深刻な事態に陥るリスクがあるのだ。
眼科の先生は、患者の目の健康を守るために、安全性が高いコンタクトレンズの使用を強く推奨している。ネット通販で購入したコンタクトを使用していることが知られると、眼科の先生に怒られてしまうのだ。
カラコンを使っているから
カラコンは、眼科での診察を受けずに購入できることが多い。
ファッションアイテムのような位置付けであることも相まって、「カラコンは通販や店舗で買うもの」と認識している人の方が多いのではないだろうか。
眼科の診察を受けずに購入したカラコンは、眼球の形状に合わないことがあり、目の状態を悪化させるリスクがある。これこそが眼科に怒られる理由となる。
つまり、カラコンだから怒られるわけではなく、通常のコンタクト同様に非承認の製品を使っていることが原因だ。
通常のコンタクト同様、厚生労働省非承認のカラコンを使い続けた場合、目に過度な負担がかかるだけでなく、視力低下や目の痛み、感染症などの恐れがある。
眼科では、カラコンを使用する前に以下の検査・測定を受けることができる。
- 視力検査
- 目のカーブ測定
- アレルギー検査
これにより、自分に合ったカラコンを選ぶことが可能となり、安全に使用することができる。
カラコンの購入には、事前に眼科での診断を受けることが重要だということが分かって頂けたはずだ。
逆に、ネット通販や店舗などで購入したカラコンを使っていると眼科医から怒られるのも理解できる。
1DAYのコンタクトを何日も使ったから
1DAYコンタクトは、その名の通り1日だけ使用することを前提に作られているため、それ以上の期間の使用は推奨されていない。
それにも関わらず、同じコンタクトを何日も装着し直して使用していると、眼科の先生に怒られてしまう。
1DAYだけでなく、2WEEKなどのコンタクトを期限以上使用すると、レンズそのものの劣化や雑菌が繁殖するせいで、目の痛みや病気の危険性がある。
1DAYコンタクトは次のように正しく使用するようにしよう。
- 必ず毎日付け替える
- 装着前に手を清潔にする
- 付けたまま就寝しない
- 一度外したレンズは破棄する
1DAYコンタクトは使い捨てだということを忘れてはならない。
1DAYコンタクトの誤った使い方を続けると、目にトラブルが起こってしまう。
こういった目に生じた異常は、眼科の先生に全てお見通しだ。1DAYコンタクトの使い方が間違っていれば当然、眼科に怒られるのも納得できるだろう。
ハードコンタクトの洗浄や交換を怠ったから
ハードコンタクトを何年も利用すると、眼科医の先生に怒られてしまうことがある。
ハードコンタクトの利用で、よく指摘されることは次の通りだ。
- ネット通販や店舗など眼科以外で購入したため
- レンズの洗浄方法や頻度が正しくなかったため
- キズや劣化があるレンズを使い続けたため
まず、ハードコンタクトは通常1~2年程度の交換が推奨されているが、使用期限内でも定期的なメンテナンスが必要だ。
これは、レンズが劣化することにより、視力補正機能が十分に発揮できず視力低下に繋がる恐れがあるからだ。
次に、ハードタイプは何年も使い続けるという性質上、レンズ表面に汚れやたんぱく質が溜まっていく。そこで正しく洗浄されていないと、感染症などのリスクも高まる。
つまりハードコンタクトは、1DAYなど使い捨てタイプとは違い、定期的な洗浄や交換などが必要となる。
しかし、眼科に通わず自己判断で管理していると、レンズの状態の悪化に気付かないまま使い続けることになる。
レンズの劣化に伴って目の健康状態も悪化していくため、原因がハードコンタクトのせいだと分かると眼科の先生に怒られてしまうだろう。
定期健診に行かなかったから
コンタクト云々よりも、定期健診を長期間サボったことが原因で眼科の先生に怒られることもある。
視力は、幼少期や青年期だけでなく、生活習慣の変化や疲労といった体調面の変化によって、日々変わっていく。
メガネやコンタクトといった視力矯正器具も、度数に合ったものを使わなければ、目の疲労や頭痛、視力低下を招く可能性が高い。
また、眼科の定期検診には、目のトラブルを早期に発見する目的もある。
ここまで解説した、眼科に怒られるようなコンタクトの買い方・使い方をしていると、気付かないうちに目の状態を悪化させていることがある。
目の状態の悪化は自身の日常生活に支障をきたすだけでなく、交通事故など他者を巻き込むリスクも十分にある。
定期検診を怠ったことに対して怒る眼科医が多いのは、主に患者の健康意識の低さによるものだろう。
実際にコンタクトで眼科に怒られた人の口コミ
SNSなどで調べてみると、「コンタクトで眼科に怒られた」という人は非常に多いことが分かる。
本章では、実際に眼科で怒られたコンタクトユーザー達の口コミを原因別に分けてまとめた。
「コンタクトを眼科以外で購入したら怒られた」
今やネット通販や店舗で手に入るコンタクトレンズだが、そのせいで眼科に怒られたという人は多い。
眼科に行かずにネットでコンタクト買ってたら、眼科の先生にめっちゃ怒られたから、みんなは定期的に眼科に行こうな
— パンジー (@fuji_pansy) February 22, 2021
今までコンタクトを眼科に行かずに買ってて、引っ越したのをきっかけに眼科に行ったら検査せずにコンタクト買うなって怒られたし(正論)なんなら視野欠けてて緑内障発覚したし、発見早かったから点眼1日1本ですんでるから、きっかけがあったらみんな眼科には行こうな
— よ (@uoy_yum) October 18, 2021
コンタクトは簡単に手に入るため、眼科で買う必要性を感じない人は多い。
とはいえ、「目に直接触れるモノを眼科の診断なく使う」というのは、よくよく考えればかなり恐ろしいことではないだろうか。
「カラコンを付けて行ったら怒られた」
カラコンも通常のコンタクトレンズ同様、ネット通販や店舗で簡単に手に入る。
市販のカラコンで目の状態を悪くしてしまい、眼科の先生に怒られている人も少なくない。
眼科でカラコンなの怒られた⭐𓂃𓈒𓏸︎︎︎︎そして初めて人にコンタクト取られた…怖すぎる
— めり🫧𓂃𓈒𓏸 (@meri22kan) December 19, 2022
おはよん🦊🐟
— 肆 女羽🦊🐟【影響(affect)⚡️ion】 (@affect_kohane) December 15, 2022
今日眼科行ってきたら視力落ちてた😭
眼科の先生にドンキのカラコン使ってるの怒られたから反省します、、、
カラコンはファッションアイテムとしての意味合いが強いこともあって、「わざわざ眼科で購入する必要性を感じない」という人は多いのではないだろうか。
カラコンは度のありなし関係なく、眼球に直接触れることに変わりない。面倒でも眼科のお世話になろう。
「コンタクトを長期間付けていたら怒られた」
コンタクト毎に定められた使用期限を守らず、眼科の先生に怒られたという人の声は多い。
1dayのコンタクト三ヶ月つけてたら眼科の先生に怒られた。。
— Kohki Ishida (@ko317uki) July 20, 2022
眼科でコンタクト使いすぎて怒られた。視力恐怖症で眼科行きたくなさすぎてついついサボりまくってしまう。視力よくなりたい😭😭
— ゆきな (@yukinatomousu) January 23, 2022
確かに使い捨てとはいえ、コンタクトがまだまだ使える状態なら長く使いたくなるものだ。
とはいえ、あらゆる目の病気のリスクを考慮して、1DAYや2WEEKなどの使用期限は絶対に守るようにしよう。
眼科行かずに学校の視力検査で測った視力を元に適当にネットで買ったコンタクトを2年間つけていたので、眼科の先生にめちゃくちゃ怒られた
— フレキ (@FPC_COMMUNITY) February 2, 2021
「ハードコンタクトの状態が悪く怒られた」
ハードコンタクトを眼科の先生に見せて怒られてしまったという声もある。
ハードコンタクトの状態が壊滅的らしく、こんなのしたらダメだろ!って眼科医さんに怒られた…。
— NOVO_kato (@NOVO_kato) May 29, 2022
これから目の状態改善までの2〜3週間、コンタクト無しで行動してる事が増えます。人に気付かないとか、思わず目つきが悪くなってる瞬間があるかもですが、温かくスルーしてもらえたらと思います…🙇♂️🙇♂️
ハードコンタクトは長くて2年程度使えるという性質上、都度メンテナンスが必要となる。
とはいえ、ハードコンタクトの状態の良し悪しは素人が判断するのは難しい。定期的に眼科に通う必要性は大きいだろう。
「目薬のケア不足や、コンタクトの洗浄不足で怒られた」
他にも、眼下の先生に目薬でのケア不足やレンズの洗浄不足を指摘された人もいる。
眼科にコンタクトの処方箋もらいに行ったら「目薬使ってないでしょ」って怒られたからこれからは真面目に目を潤す。(戒め)
— ちこやま (@chiko_yama398) September 11, 2020
コンタクト買いに来たら眼科の先生にめちゃくちゃ怒られたww
— 南マイコ@ライティングで大黒柱になったママ (@mamagonchibigon) October 26, 2018
・長時間つけすぎ
・アレルギーで目に炎症起きてる
・ちゃんと目薬つけてる?!
・レンズの洗浄方法が甘い!!
ひええええ〜_:(´ཀ`」 ∠):
コンタクト禁止令が出ました…
来週はディズニーへお出かけ&同級生の結婚式…
😭💦
眼科にかかれば、目薬でのケア不足や毎日の洗浄を怠っていることはお見通しだ。
コンタクトで眼科に怒られたらどうするべきか
コンタクト使用で眼科医に怒られたら、それをきっかけにコンタクトの選び方・使い方を見直すべきだ。
本章では、眼科の先生に怒られる理由に基づき、コンタクトレンズとの正しい付き合い方を解説している。
コンタクトは眼科で購入する
コンタクトレンズは眼科で処方してもらうようにしよう。
眼科医による正確な検査と処方によって、自身にとって最適で安全なコンタクトが購入できるからだ。
例えば、眼科では視力やカーブを測定し、適切な度数やサイズのレンズを提供してくれる。
なお、どうしても通販でコンタクトを買う必要があれば、せめて「高度管理医療機器」として厚生労働省で承認されたものを選ぶことをおすすめする。
承認されているかはパッケージ記載の番号によって確認できるが、製品によってはこの承認番号を取得していないこともある。

とはいえ、目の健康と使用感を考えると、事前に眼科の診断のもと適切な度数・サイズのレンズを購入するに越したことはないだろう。
カラコンも眼科で購入する
通常のコンタクト同様、カラコンも眼科で処方してもらうようにしよう。
特にカラコンは、目にとって危険な製品が多く出回っているのは事実だ。
次の表は、2014年の国民生活センターによるカラコンの調査結果をまとめた表だ。
※「〇」と表記されている項目が問題のあったもの

(参考:カラーコンタクトレンズの安全性/国民生活センター)
カラコンは、高度管理医療機器として承認番号を取得しているものであっても、目への危険性があることが分かる。
眼科医で検査すれば、安全かつ適切なカラコンを選ぶことができる。
眼科では、視力検査(度ありの場合)やカーブの測定、アレルギー検査などを受けることができ、カラコン製品自体に問題があるかの判断もしてくれるからだ。
通販や店舗で売っているカラコンが魅力的でも、まずは眼科に相談しておくことをおすすめする。
ハードコンタクトを使用するなら定期健診を受ける
ハードコンタクトの場合、レンズの洗浄や交換といったメンテナンスは欠かしてはいけない。
ハードタイプの寿命は1~2年。長期的な使用が想定されるため、定期的にケアをしないとコンタクト自体の状態が悪化する。
当然、レンズの状態が悪化すれば、目の健康状態も比例して悪くなっていくのだ。毎日レンズの洗浄、及び劣化がみられる場合は新品に交換するのが望ましい。
とはいえ、コンタクトレンズの状態の良し悪しは素人では判断しづらいため、ハードタイプを使用する場合は定期的に眼科に診てもらうことをおすすめする。
目薬(点眼薬)も正しく併用する
コンタクト使用時は、目薬(点眼薬)も併せて正しく使用するようにしよう。
目薬はコンタクトレンズ使用時の不快感や、目の疲れや充血、ドライアイなどの症状に対して適した効果が見込めるからだ。
ただコンタクトには、ソフト・ハード・カラータイプと種類が存在する。
レンズそれぞれに合った目薬を選ぶ必要があるため、やはり目薬も併せて眼科で処方してもらうのが確実だろう。
また、目薬の使用方法も正しく行うようにしなければならない。
例えば、目の外に落とした点眼薬を目に流し込まないようにしたり、容器の先端が目やまぶたに触れないようにしたりなど、主に衛生面に心掛けて使う必要がある。
目に異常を感じたらすぐに眼科へ通う
コンタクトの使用で目に異常を感じたら、すぐに眼科へ通うようにしよう。
具体的には、コンタクトの使用において目の充血や痛み、かゆみなどの症状が現れた場合、早急に眼科医の診察を受けることで早期的に問題に対処できる。
くれぐれも、そのままコンタクトを使い続けたり、目の異常を放置しないように気を付けよう。
まとめ:コンタクトで眼科に怒られた
あなたがコンタクトで眼科が怒られた理由としては、患者の目の健康の懸念からであることが分かる。
コンタクトを使う人は、「高度管理医療機器」として承認されたレンズを眼科で購入し、正しい使い方や洗浄方法を心掛けることが大切だ。
また、コンタクトの使用に併せ、目薬で眼球をケアしたり眼科の定期健診に通ったりすることも忘れてはいけない。
これらは、度ありのコンタクトレンズであっても、度なしのカラコンであっても同様だ。
近頃、ネット通販や店舗などで手軽に手に入るコンタクトやカラコンを、医療機器として認識している人は少ない。
そんな中、誤った使い方をしている数多くの患者に対し、目の専門医である眼科医が怒るのも納得できるはず。
今回、あなたが眼科の先生に怒られたことは、患者の健康を考えたうえでの「指摘」として捉えるべきだ。