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洗濯機の排水口が穴だけだったときの対処法/エルボがない場合はトラップやゴムで臭い対策を

洗濯機の排水口が穴だけの場合の対処法

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新居に引っ越しをしたとき、稀にある“洗濯機の排水口が穴だけ”という現象。

早めに正しく対処しなければ「部屋に悪臭が充満する」「洗濯物への臭い移り」「虫が侵入する」などなど…、とにかく悲惨なことになるので注意が必要だ。

当記事では、洗濯機の排水口が「穴だけ空いている」「パイプ(塩ビ管)が飛び出している」「化粧カバーが付いている」という3パターンに対して、具体的な対処法について解説している。

目次

洗濯機の排水口が穴だけ(エルボがない):ホースを差し込むだけで使える

結論からいえば、洗濯機を使うなら排水口にそのまま洗濯機の排水ホースを差し込むだけで良い。

洗濯をするという目的だけなら、とりあえずはこれだけで問題ないだろう。

ただし、直接挿し込んだ状態のまま洗濯機を使い続けるといくつか問題が生じる

  • 排水口から悪臭がする
  • 洗濯した衣類に臭いがうつる
  • ゴキブリなどの虫が部屋に侵入する
臭いが洗濯機の排水口の穴から昇る仕組み

画像のようにどのケースの排水口であっても、ホースを差し込むだけだと隙間や排水ホース内から臭いが立ち昇り、部屋や洗濯物からイヤな臭いがしてしまう。

これが夏場だと部屋がひどい有様となるので、なるべく早めに対処することをおすすめする。

これら問題への対処法は、次章から解説して方法を参考にしてみてほしい。

洗濯機の排水口が穴だけ(エルボがない):イヤな臭い対策(状況別)

洗濯機の排水口が穴だけしかないと一口に言っても、その状態は賃貸によって異なるだろう。

排水口の状態によって対処方法は異なるため、本章ではそれぞれの状況に対して適切な方法を解説している。

排水口の穴が空いているだけ
洗濯機の排水口(穴だけ)
排水パイプ(塩ビ管)が飛び出している
洗濯機の排水口(穴からパイプが飛び出している)
排水口に化粧カバーが取り付けてある
洗濯機の排水口(穴に化粧カバーが付いている)

それぞれ詳しく見ていこう。

洗濯機排水口の臭い対策①排水トラップ(エルボ)を使う

洗濯機の排水口に排水トラップ(エルボ)を取り付ける

洗濯機の排水口が穴だけの場合、「排水トラップ(エルボ)」を取り付けるのが理想的である。

排水トラップが防臭や防虫の役割を果たすうえ、スペースもとらないので可能であればこの方法がおすすめだ。

ただし、賃貸によっては取り付け作業の工程で事前に相談が必要となる点には注意だ。

排水トラップ取り付けの際、排水パイプ(塩ビ管)の切断が必要だったり、床にビス用の下穴を空けたりする必要がある

排水トラップは、次の手順に従って取り付けを行う。

  1. 排水トラップ(エルボ)を取り付ける準備をする
    • 排水口からパイプが飛び出ている:排水管を切って床と並行にする(要相談)
    • 化粧カバーが取り付けられている:化粧カバーを取り外す
  2. 排水管の内径と排水ホースの口径を測る
  3. 排水口にサイズの合う排水トラップを取り付ける(要相談)
  4. 排水ホースを排水トラップのエルボに取り付ける

排水口の穴だけがぽっかりと空いているだけなら手順①はスキップする

①排水トラップ(エルボ)を取り付け準備をする

洗濯機の排水口に排水トラップ(エルボ)を取り付けるための準備

まずは排水トラップ(エルボ)を取り付けるための準備を行う。

排水口の穴の状況(排水パイプが飛び出ているor化粧カバーが付いている)によって作業が異なるため、それぞれに合った方法で準備を進めよう。

排水口からパイプ(塩ビ管)が飛び出ている(画像左)⇒排水管を切って床と並行にする

排水トラップ(エルボ)を取り付けるためには、穴から飛び出した排水管をカットして長さを調整する必要がある。

排水管の長さが、床の高さと並行になるように切断する。

排水管は「硬質ポリ塩化ビニル」という素材でできており、専用の工具を使うことで簡単にカットできる。

塩ビ専用の工具はいくつかあるが、コスト面を踏まえて「パイプソー(塩ビ用ノコギリ)」がおすすめだ。

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塩ビ管の切断には「ラチェット式の塩ビカッター」が使われるが、工具の構造上、床の高さに切り揃えるのが難しい。また、最も適しているのは「塩ビ内径カッター」だが、こちらは電動ドリルも必要な上に高価格。そのため、ノコギリタイプが手頃な工具といえるだろう。

くれぐれもこれら以外の工具で塩ビ管をカットしようとしないように

手間取るのは当然だが、切断できたとしてもパイプ断面が粗くなってしまい、後述する排水トラップを上手く取り付けられなくなってしまう。

化粧カバーが取り付けられている(画像右)⇒化粧カバーを取り外す

排水口に化粧カバーが取り付けられている場合、外しておく必要がある。

のちに設置する排水トラップ(エルボ)付属のカバーを取り付けるためだ。

基本的には少し力を入れれば外れるが、接着剤などで取り付けられている場合は、カッターや定規など薄く硬いものを差し込み、隙間の接着剤を削って剥がす要領で取り外すと良いだろう

②排水管の内径と排水ホースの口径を測る

床に空いた穴のサイズに適した排水トラップ(エルボ)を購入する前に、「排水パイプ(塩ビ管)の内径」と「洗濯機の排水ホース先端のサイズ」をそれぞれ測っておく。

洗濯機の排水口に排水トラップ(エルボ)を取り付けるためにサイズを測る

φは直径を意味する。画像の場合だと、下部のトラップは内径56.5mm以内の排水パイプ(塩ビ管)に収まり、上部のエルボには外径33mm以内の排水ホース(先端)を挿すことができるという意味になる。

床の排水管の内径をチェック(排水トラップを床に取り付けるため)

排水トラップを取り付けるため、排水管パイプ(塩ビ管)の内径を測っておく。

排水トラップのエルボに排水ホースを差し込むため、洗濯機の排水ホース先端の外径を測っておく。

排水ホースの外径は、洗濯機の説明書に記載されていることが多い。もし説明書がなければ、「洗濯機の型番」+「説明書」もしくは、「洗濯機の型番」+「排水ホース」などで検索すると良いだろう。

洗濯機の排水ホースの外径をチェック(エルボにホースを差し込むため)

排水ホース先端は多少の誤差があっても問題なく挿入できることが多いが、トラップ側を差し込む排水パイプ(塩ビ管)の内径はしっかりと図っておく必要がある

③排水口にサイズの合う排水トラップ(エルボ)を取り付ける

排水トラップ(エルボ)を購入し、床の排水口に取り付ける。

購入する排水トラップは、手順②で測った排水管とホースのサイズに適したものを購入する必要がある。

次の排水トラップは、内径51mm以内の排水パイプ(塩ビ管)、先端の外径33mm以内の排水ホースに適しており、おおよそどのケースでも取り付け可能である。

参考:承認図(426-024-50)/KAKUDAI


購入後は排水トラップ(エルボ)の説明書きに従って取り付け作業を進めよう。

上記の排水トラップ(426-024-50)の取付説明書は、コチラのPDFより確認できる。

床にビス止めが必要な場合は、賃貸の貸主に相談しておくように

④排水ホースを排水トラップのエルボに差し込む

最後に、取り付けた排水トラップのエルボ部分に、洗濯機の排水ホースを差し込めば完了だ。

洗濯機排水口の臭い対策②ゴムキャップ+簡易トラップホルダを使う

洗濯機の排水口にゴムキャップを付けた排水ホースを差し込む

排水トラップ(エルボ)を使わなくても、「簡易トラップホルダ」を使えば同じ仕組みを作ることが可能だ。

また、「ゴムパッキン」を使うため、部屋に臭いが漏れだしたり虫が侵入したりするのを防ぐことができる。

床のビス穴あけや排水口パイプを切断しなくていいため、賃貸の原状回復が気になる人にも適している。

この方法は、次の手順で行うことが可能だ。

  1. 排口パイプの内径と排水ホースの口径を測る
  2. 排水パイプにサイズの合うゴムパッキンを取り付ける
  3. 簡易トラップホルダを使って排水ホースを穴に差し込む

①排水口パイプの内径と排水ホースの口径を測る

まず行うべきは「排水口パイプ(塩ビ管)の内径」と「排水ホース先端の外径」を測ることだ。

床の排水管の内径をチェック(ゴムパッキンを取り付けるため)

排水パイプ(塩ビ管)にゴムキャップを取り付けるため、排水管の内径を測っておく。

洗濯機の排水ホースの外径をチェック(ゴムキャップにホースを差し込むため)

ゴムキャップに排水ホースを差し込むため、ホース先端の外径を測っておく。

段状になっているゴムキャップなら、排水パイプ(塩ビ管)やホースと多少のサイズ違いがあっても問題なく取り付けられるが、万が一を踏まえて測っておくことをおすすめする。

②排水パイプにサイズの合うゴムパッキンを取り付ける

ゴムパッキンを購入し、洗濯機の排水ホースに取り付ける。

次の排水トラップは、内径38~55mmの排水パイプ(塩ビ管)、先端の外径33mm以内の排水ホースに適しており、対応できるケースが多い。


ゴムパッキンを介して排水ホースを排水パイプ(塩ビ管)に差し込むことで、パイプの隙間を埋めることができる。

これにより、排水パイプの隙間からイヤな臭いが漏れたり、虫が部屋に侵入したりするのを防ぐことができる。

③排水ホースを簡易トラップホルダを介してパイプに差し込む

最後に洗濯機の排水ホースを曲げて、トラップの構造を作る。

ゴムキャップだけでは、排水ホースから洗濯機内にイヤな臭いが昇ってくるのは防げない。衣類に悪臭が付かないためにも必ずトラップを作るようにしよう

洗濯機の排水ホースでトラップを作る

画像のように、排水ホースを15cmほど持ち上げて差し込むことで、ホース内部に水が溜まる。

これにより、排水パイプから昇ってくる臭気をブロックできるため、洗濯物にイヤな臭いが付くことがなくなるという仕組みだ。

排水ホースでトラップを作るのには、「簡易トラップホルダ」を活用することをおすすめする。


簡易トラップホルダにホースをはめ込むことで、ホースを15cm立ち上げた状態を固定しておくことができるので、先の画像のような防臭トラップとしての仕組みが完成する。

洗濯機の排水口が穴だけ(エルボがない):水漏れや掃除対策

排水口が穴だけだった場合でも、先に紹介した方法を使えばイヤな臭いに悩まされずに洗濯機を利用することができる。

ただそれに加えて、水漏れや掃除のしやすさを徹底するのであれば本章を参考にしてほしい。

水漏れ対策を徹底するなら洗濯パン(防水パン)を取り付ける

賃貸ならほとんどと言ってもいいほど用意されている洗濯パン(防水パン)だが、じつは必須というわけではない。

ただ、洗濯機の故障や排水口の詰まりによる水漏れから床を守るためには、あったほうが安心できるのは間違いないだろう。


また、洗濯パンを使う場合は、専用の排水トラップ(エルボ)を使うようにしよう(洗濯パンとセットになっているものを推奨)。トレーに水が溜まった場合、そのまま排水してくれるためである。

掃除しやすさを考えて洗濯機のかさ上げ台を設置する

洗濯機を設置するのなら、かさ上げ台は利用したい。

かさ上げ台を使わず、洗濯機を直置きするデメリットは次の通り。

  • 洗濯機と床の間の掃除がしづらい
  • 軽い水漏れがあったときにふき取りづらい
  • 排水口の掃除ができず、詰まりを起こす可能性がある

とくに、排水トラップは定期的に掃除しないと詰まりを起こし、水漏れする可能性があるので、掃除しやすい状態にしておくべきだ。


洗濯パンを使う場合は、かさ上げ台の役割も兼ねる「四隅が高く盛り上がっているタイプ」のものがおすすめだ


洗濯機の排水口が穴だけ(エルボがない)の賃貸は多い

洗濯機のエルボが無く、排水口にぽっかりと穴だけ空いていて驚いた人は多いことだろう。

じつは賃貸では結構あり得ることで、同じように悩んでいる人は多い。

排水口に取り付けるエルボは、洗濯機の付属品ではなく、部屋の備品として賃貸側が用意しておくべきものである。

そもそも洗濯機のエルボが付属しない賃貸住宅も存在するが、それ以外にも前の借主が引っ越し先に持って行ってしまったということも往々にしてあり得る。

上記のツイートでは、引越し業者が荷物と勘違いして持って行ってしまったという。

こうなると、あるいはこの記事を読むあなたのように、次の借主が困ってしまうという事態になる。

普通に考えてエルボは洗濯機のパーツなので、賃貸の備品として認識している人は少ないはずだ。このような分かりにくさこそが、洗濯機の排水口が穴だけの状態になっていることの原因だろう。

まとめ:洗濯機の排水口が穴だけ(エルボがない)の場合の対処法

新居で洗濯機を設置しようと思ったら、排水口と思われる穴がぽっかりと空いているだけということがある。

本来、排水トラップ(エルボ)は賃貸側が用意しておくべき部屋の備品だが、文句を言っていても仕方がない。

洗濯機の排水ホースを排水パイプに差し込むだけで洗濯機を使うことはできる。しかし、このままでは隙間からイヤな臭いが立ち昇ったり、虫が侵入してきたり、洗濯物に臭いが移ったりなどと問題が残る。

当記事で紹介した、「排水トラップ(エルボ)」を購入して取り付ける方法や、「ゴムパッキン」+「簡易トラップホルダー」を使ってみることをおすすめする。

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