MENU

結論、ポータブル電源は買うべきか?買ってはいけない蓄電池や災害時の必要性を解説

ポータブル電源は買うべきか

当サイトの記事は広告リンクを含みます

防災グッズとしてポータブル電源を買うべきか迷っている人は多いのではないだろうか。

とはいえ、ポータブル電源は値段が安いとはいえない。さらに「非常時以外、使い道がないのでは?」という考えから、購入に踏み切れない人は多いようだ。

それでも防災の観点からポータブル電源は買うべきだろう。使い道に困るのなら、節電アイテムとして利用する手もある。

当記事では、ポータブル電源の防災グッズとしての重要性や、非常時以外の使い道と必要性、買うべきではない製品の特徴を解説している。

また、記事の後半では実際に購入した人の口コミもまとめているので、ポータブル電源を買うべきか迷っている人は参考にしてみてほしい。

コチラの記事では、リン酸鉄リチウムイオン内蔵ポータブル電源の選び方やおすすめランキングを紹介している

目次

【結論】ポータブル電源は買うべきか?

結論、ポータブル電源は買うべきである。

さらに言えば、誰でも一台は買っておくべきと程にポータブル電源の必要性は高い。

ポータブル電源の用途は広く、キャンプや車中泊をしない人にとって必要性は低く感じるかもしれないが、防災の観点では誰にとっても必要となるからだ。

しかし、買ってはいけないポータブル電源も存在するため、選び方には注意しておきたい。

本章では、次のことを解説している。

  • ポータブル電源を買うべき理由
  • 買ってはいけないポータブル電源
  • おすすめのポータブル電源

ポータブル電源を買うべき理由

ポータブル電源を買うべき理由は、防災としての必要性が非常に高いからだ。

その理由をもう少し掘り下げてみると「なぜ必要なのか」がみえてくる。

日本は「災害大国」といわれるほど自然災害が多い

日本は台風や地震など、自然災害が多く「災害大国」として知られている。

最近の災害だと、2011年に発生した東日本大震災がその深刻さを改めて世界に知らしめた。

日本で地震が頻発する理由としては、日本列島は4つのプレートが交差する地帯に位置しているからだ。

そんな日本の防災対策としては、地震に強い建物の普及や、非常食の備蓄、避難場所の整備などが行われている。

また、停電に備えた電気の確保も重要な課題となっている。

台風に関しても、日本は温帯低気圧や台風の発生源となる暖かい海流に位置しているため、特に夏から秋にかけて多くの台風が接近する。

日本は、地震や台風などの自然災害が多いため、防災の必要性が高い国であるといえる。災害に備え国や自治体は様々な取り組みを進めているものの、国民一人一人が防災の意識をもつことが重要である。

震災被害による停電は復旧に一ヵ月以上かかる想定

日本を襲う災害でもっとも多いのが地震だ。震災による停電の復旧は一ヵ月以上かかるといわれている。

内閣の2011年の東日本大震災の被害状況を踏まえた被害予想資料によると、震災による一都三県の電力復旧状況は次の表のようになる見込みだ。

電力の被害・復旧状況
地震直後供給側設備の多くが被災した際、需要と供給能力が崩れ広域的な停電が発生する
東京電力管内全域で約5割の世帯が停電し広域停電となる。一都三県でも約5割、23区でも約5割の世帯が停電する
3日後供給能力の回復が限定的であるため、供給側設備の不具合による停電はほとんど解消されず、一都三県の停電率は約5割、23区でも約5割のまま
1週間後電柱や電線の被害等の復旧も進むが、供給側設備の不具合に起因した停電はほとんど解消されず、一都三県の停電率は約5割、23区でも約5割のまま
3日後と同様に供給能力の回復は限定的であるものの、電柱や電線の被害によって停電している世帯以外は、需要とのバランスをみつつ徐々に復旧する
1ヶ月後停止した火力発電所の多くが運転再開するため、供給能力は重要の約9割にまで回復する
停電のほとんどが復旧する
参考:首都直下地震の被害想定と対策について/内閣首都直下地震対策検討ワーキンググループ

資料によると、東日本大震災クラスの震災が起きた場合、世帯9割の停電復旧までに一ヵ月以上かかるとされている。

もちろん資料は予想であり地域によって電力の復旧状況は異なる。だが、停電で電力を絶たれた状況が長期間続くことが分かる。

停電時に電力が使えず困るケースは多い

災害時は、電力の供給が断たれる。震災ではあらゆる電気設備に被害が発生するため、長期間の停電が見込まれる。

停電で多くの電化製品が使えなくなるのは想像に難くないが、長期間の停電によって具体的にどう困るかまでは経験者しか知り得ない情報だ。

  • 冷蔵庫
  • エアコンやヒーターなどの冷暖房
  • 照明器具
  • スマホやPCの充電
  • IHやレンジなどの調理器具
  • テレビ

冷蔵庫が使用できなくなると、備蓄している食品の保存ができなくなる。傷みやすい生鮮食品を調理してしまおうと考えるが、レンジやIHが使えないため不可能だ。

また、停電時には災害時の情報を手に入れることが肝心だ。しかし、テレビが付かないのはもちろん、スマホやPCといった通信機器の充電ができないため、バッテリーの消費に気を使う必要がある。

当然ながら照明も付かないため、停電が夜間に起きた場合は暗闇の中での行動を強いられる。

災害時は長期間の停電が見込まれるため、これらの状況がいつまで続くか分からないのだ。


防災グッズの必要性はその時になって初めて気付くものだ。

なかでもポータブル電源は決して安いとはいえず、買うべきか迷う人は多いかもしれない。

しかし、現代社会において電気とは命に直結すると言っても過言ではない。もし停電が長期化した場合でも、ポータブル電源さえあれば必要な電気をしばらくの間賄うことができるので、次の行動に移る余裕が生まれる。

防災グッズの中でも非常用電源は特に重要な役割を持つ。つまり、誰であってもポータブル電源を買うべきなのだ。

買ってはいけないポータブル電源の特徴とデメリット

「ポータブル電源は買うべき」と結論付けたが、ポータブル電源には買うべきではないモデルも存在する。

それは、三元系リチウムイオン電池を内蔵したポータブル電源だ。つまり、従来の蓄電池製品である。

防災の観点では一台も持っていないよりマシではあるものの、三元系リチウムイオン電池は、安全性・寿命・充電効率など、あらゆるデメリットを抱えている。

具体的には、三元系リチウムイオン電池のデメリットや、選んではいけないモデルの特徴は次の通りだ。

  • 蓄電池に発火の危険性がある(三原系リチウムイオン)
  • 蓄電池の寿命が短い(三原系リチウムイオン)
  • インバーターが正弦波ではない
  • メーカーがPSEマークを取得していない

順に詳しくみていこう。

蓄電池に発火の危険性がある(三原系リチウムイオン)

三元系リチウムイオン蓄電池内蔵タイプは、実際に発火事件が報告されている以上、これから初めてポータブル電源を買う人にはおすすめできない。

三元系リチウムイオン電池の火災発生件数
※引用:Yahoo!ニュース

また、過去に起きた三元系リチウムイオン電池の発火・火災の事例は、NITE(製品評価技術基盤機構)の事故情報の検索ページで「リチウムイオン」と検索して確認できる。

防災グッズとして導入するつもりのポータブル電源。それ自体が危険物であれば「買うべき」とはいえない。

蓄電池の寿命が短い(三原系リチウムイオン)

三元系リチウムイオン電池が内蔵されたポータブル電源は、寿命が短いというデメリットがある。

ポータブル電源の寿命は、サイクル数によって決まり、リチウムイオン電池のタイプによって異なる。

三元系リチウムイオン電池の寿命は約500~1000サイクルなのに対し、リン酸鉄リチウムイオン電池は約2000~3000サイクルと長寿命である。

このサイクル数が多いほど、長寿命であると考えてもいい。

ポータブル電源の寿命(サイクル回数)の考え方

また、寿命を超えたポータブル電源には、以下のような問題が発生する。

  • 充電がスムーズに行えなくなる
  • 充電残量がすぐに減少する
  • 充電が短時間で減る

コスト面でも三元系のポータブル電源は安価だが、リン酸鉄のポータブル電源の方が長期的にみたコスパは高いといえるだろう。

現在発売されている多くのポータブル電源では、三元系リチウムイオン電池が使用されている。ただ、各メーカーが続々と三元系⇒リン酸鉄へとシフトしていることから、寿命と安全性の観点でリン酸鉄リチウムイオンが主流となりつつあることが分かる

インバーターが正弦波ではない

インバーターが正弦波でないポータブル電源は買ってはいけない。

インバーターとは
直流電源から交流電源に変換する装置。バッテリーに取り付けることでポータブル電源として機能する

なぜなら、電気製品は正弦波を前提に設計されているからだ。

家庭のコンセントから流れる交流電流は正弦波であり、それに基づいて多くの電気製品が設計されている。

ただし、ポータブル電源の中には矩形波の交流電流を出力するインバーターが使われている製品がある

ポータブル電源の出力波形

矩形波を使用することで、ノイズや動作の不安定が発生する可能性があり、長期間その状態が続くと、電気製品の故障につながることがある。

例えば、矩形波での使用に適していない電気製品には以下のようなものがある。

  • パソコン
  • テレビ
  • 電子レンジ
  • 冷蔵庫
  • 炊飯器
  • 照明器具(調光機能付き)

矩形波で使用できる電気製品は限られており、白熱灯やホットプレートなど、熱を発する単純な構造の電化製品が対象となる。

矩形波のポータブル電源は価格が安いことが特徴であり、最低限の防災用電源として購入する人も多い。

しかし、疑似正弦波・修正正弦波のポータブル電源も同様に、使用できる電気製品に制限があるため、購入前に波形を確認するようにしよう。

一部のポータブル電源には波形の記載がないものもあるので要注意

メーカーがPSEマークを取得していない

PSEマークによって安全性が保証されていないポータブル電源は買ってはいけない。

ポータブル電源のPSEマーク
出典:EcoFlow公式

PSEマークとは
日本の電気用品安全法で定められた技術基準適合義務や検査義務などを履行し、PSEマーク検査に合格したことを示すマーク

近年では、ポータブルリチウムイオン蓄電池製品が電気用品安全法の規制対象になり、2019年2月1日からPSEマークがない製品の輸入・販売が規制されている。

しかし、ポータブル電源に関しては現在も規制対象外であり、PSEマークを取得していない製品が多く市場に出回っている

安さだけに目を向けず、PSEマークのないポータブル電源は買わないように注意が必要だ。

発火のリスクがあるポータブル電源を使用する際は、必ずPSEマークを取得した製品を選ぶようにしよう。

【おすすめ】一台は買っておくべきポータブル電源

ここまで解説したデメリットを踏まえたうえで、逆に買うべきポータブル電源の特徴は次の通りだ。

  • 発火リスクがない
  • 高サイクル(長寿命)
  • 正弦波(純正弦波)
  • PSEマーク取得済

これら全ての特徴をもつ製品は、大手メーカーが発売するリン酸鉄リチウムイオン内蔵バッテリーである。

リン酸鉄リチウムイオンのポータブル電源を発売している大手メーカーには次の3社が挙げられる。


Anker(アンカー)


EcoFlow(エコフロー)


BLUETTI(ブルーティ)

ポータブル電源はこれら世界的シェアを誇るブランドのなかから選んでおけば間違いないだろう。

これらブランドの製品は全て高い安全性を誇るが、だからといってどれを買ってもいいわけではない

具体的には「容量」「定格出力」「付属機能」など、自身の予算に合わせた選び方がポイントとなる。以下の記事では、非常用電源として最適なポータブル電源を分かりやすく解説しているので参考にしてほしい。

コチラの記事では、リン酸鉄リチウムイオン内蔵ポータブル電源の選び方やおすすめランキングを紹介している

ポータブル電源を買うべきかは用途による

ポータブル電源を購入する際は、なにかしらの用途があって買う人がほとんどだろう。

当記事では防災の観点から全ての人が買うべきと結論付けているが、それ以外の用途でも使えたらそれに越したことはないだろう。

本章では、ポータブル電源の用途毎の必要性を解説している。

防災用にポータブル電源は一台買うべき

日本が災害大国である以上、ポータブル電源は買うべきだ。これは誰であっても該当する。

それには例えば、次のような理由がある。

  • 日本は自然災害(主に地震)が多いから
  • 震災による停電は復旧まで時間がかかるから
  • いきなりの停電では明るさの確保やスマホ充電ができなくなるなど困ることが多いから

これら理由には地震や豪雨、台風などの自然災害が発生することによる「停電」によるものが大きい。

停電時には生活が不便になるだけでなく、照明や通信手段が途絶えるため安全確保も困難となってしまう。

ポータブル電源さえあれば、緊急時でも照明の確保やスマホの充電ができ、情報収集や連絡が可能となる。

また、冷蔵庫や電子レンジなどの家電製品にも電力を供給するためにも役立つだろう。

非常時には、避難行動に移るまでの余裕を持つが重要だ。ポータブル電源だけでは何日も電気を賄うことはできないが、次の行動へ移行するための繋ぎとして役立つだろう

普段使いならポータブル電源はあってもいい

普段使いであればポータブル電源の必要性は低い

意外かもしれないが、ポータブル電源を日常生活に取り入れるのは人気の使い方の一つだ。

具体的には、ソーラー充電パネルを併せて購入し、電気代を節約するというものである。

例えば、昼間の外出時は、ベランダにソーラーパネルを立てかけておき、帰宅後に使用する電気をポータブル電源から賄うという使い方だ。

電気代が高騰しつつある最近では節電アイテムとしてのメリットは大きいといえるだろう。

ポータブル電源を防災グッズとして眠らせておくのはもったいない。そのため、使い慣れておくという意味でも、ソーラーパネルと一緒に購入し非常時以外は普段使いするのは大いにアリだ

アウトドアならポータブル電源はいらない

アウトドアでの利用を目的としてポータブル電源を購入する人もいるが、そうでない人にとって必要性は低いだろう。

キャンプでの使い方は、ポータブル電源を持ち込むことで、スマホの充電や電気毛布、電気グリルなど最低限の電化製品だけを使い、アウトドア感を楽しむという使い方だ。

車中泊での使い方は、車内の冷暖房設備や冷蔵庫、電気ケトルなどの電化製品に電気を供給することで、ちょっとした家のような快適感を得られるというもの。

しかし、これらの利用目的においても、ポータブル電源は必ずしも必要ではない

アウトドアでは、自然の中で過ごすことやシンプルなライフスタイルを楽しむことができるため、電化製品に頼らない過ごし方も十分に可能だからだ。

また、車中泊においても、車の電源や専用のバッテリーを活用することで、ポータブル電源を持ち込まずとも快適に過ごすことができる。

アウトドアにおいては、ポータブル電源が役立つ場面もあれば、必要性が低い場面もある。そのため、ポータブル電源を買うべきかは自分のライフスタイルやアウトドアの過ごし方に合わせて、検討することが重要だろう。

ポータブル電源は買うべきか?実際に購入した人の口コミ体験談

ポータブル電源は買うべきだと分かっていても、迷っている人は多いことだろう。

本章では、ポータブル電源を実際に購入した人のSNSでの口コミを、満足・不満足それぞれの意見をまとめた。

ポータブル電源を買って後悔している人の口コミ

ポータブル電源を購入して「後悔した」という声をみていこう。

上記はキャンプ用にポータブル電源を購入したものの、出費の多さに後悔している人の口コミだ。

アウトドア用品を一から揃えるのは費用がかかる。そこにポータブル電源を導入するとさらに出費は大きくなる。アウトドア用のポータブル電源は贅沢品といえるだろう。

防災グッズとしても、なかなか手が出せない人は多いようだ。ポータブル電源の決して安いとはいえない値段が最大の理由だろう。

また、当記事を読んでいる人は、ちょうど以下のツイートのようにポータブル電源を買うべきかを迷っている人だろう。

やはり「非常時以外は使い道がなさそう」という気持ちがネックになっている人は多い。

そんな人におすすめしたいのが、ポータブル電源の普段使いだ。別途ソーラーパネルが必要となるが、電気代高騰中の今だからこそ節電アイテムとしての真価を発揮するだろう

ポータブル電源を買って満足している人の口コミ

ポータブル電源を購入した人の「買ってよかった」「助かった」という声をみていこう。

やはり、停電になって初めて「ポータブル電源を買っておいてよかった」と感じる人は多い。

実際、防災グッズは使いどころがなければありがたみは感じにくいものだ。

また、医療機関や医療機器を使う人にとって、停電はまさに死活問題となる。そんな状況下でのポータブル電源の必要性が伺える口コミもまとめよう。

まとめ:ポータブル電源は買うべきか

日本では誰しも自然災害のリスクがあるという関係以上、ポータブル電源は買うべきだ。

ただし、なかには買ってはいけないポータブル電源製品も存在するため、基本的な選び方は抑えておくようにしよう。

また、ポータブル電源は安いとはいえず「非常時以外使い道がなさそう」と感じるため、本当に買うべきか迷う人は多いだろう。

電気代が高騰している今では、ポータブル電源をソーラーパネルと併せることで節電アイテムとしても活躍する。

最近はアウトドア以外にも、このような普段使いとしてポータブル電源を導入するのも人気となっているため、眠らせておくのがもったいないと感じるのならば検討してみてはいかがだろうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次